絵を描く時に重要といわる構図とは何でしょうか。
私も絵の勉強をするまでは構図なんて、考えたこともありませんでした。
この構図を理解しているかどうかで、絵の上達が違います!
今回は、私が美術予備校で学んだ、構図についての知識を、初心者向けに解説します。
構図が分かると絵を見る目も養われますよ。
構図とは何か?
構図とは、画面の中で描きたいものの配置を決めることです。
絵の中に描く物や人をバランス良く配置することで、画面に動きが出たり、奥行きが出たりします。
構図は、絵や写真で重要な要素になります。
構図がうまくとれているかどうかで、作品の印象や効果を左右します。
構図で失敗すると、その絵はどんなに描きこんでも全く意味のない絵になるくらい、重要です。
いい構図とは?
構図がいいとかよく聞きますが、いい構図とはなんでしょうか?
いい構図とは、画面の中の物や人物などの配置がバランスが良く、見栄えが良いことです。
そして、見る人にとって興味深くて、印象的になります。
いい構図についての必要な要素をまとめてみました。
バランス
画面内の物や人などが均等に配置されていて、安定感があることです。
主な構図の手法は次のようになります。
・左右対称
・三分割
・黄金分割
左右対称
左右対称の構図とは、中心線を軸に左右が対象になっている構図です。
この構図は、安定感や調和を表現するのに適しています。
伝統的なデザインやフォーマルな場面に多く用いられています。
ただ、単調に見えることもあるので、工夫が必要なこともあります。
建築、絵画、Webデザイン、グラフィックデザイン、広告などの分野で使用されています。
三分割
三分割とは、画面を縦横に3等分して、9つの領域に重要なポイントを配置する方法になります。
三分割を用いることで、画面内のバランスをとることができて、より引き締まった構成を簡単に作ることができます。
その上、三分割の線は自然に見る人の目線を誘導する効果があります。
意図した位置に見る人の目線を誘導することができます。
三分割は、絵や写真だけでなく、広告、デザイン、映画、アニメーションなどの映像作品にもよく使われる構図です。
黄金分割
黄金分割とは黄金比割合とも呼ばれ、数学的に正確な比率といわれる「1:1.6180.....」のことです。
絵画に数学?と思われますが、古代ギリシャから使われていて、美的感覚の基準とされています。
美術や建築、デザインなどの分野で広く使われています。
黄金分割を使うことで、対象物のバランスや調和、美的感覚を高めることができます。
よく見ると身の周りの物にも、黄金分割は多用されていますよ。
階調や色彩
明暗や色のバランスがとれていて、美しく印象的な色合いを出すことができるようになっていることです。
色の配置でも見る人の目線を誘導することができます。
視点
見る人の視点や角度によって、奥行きを感じることができて、立体感を表現することです。
遠近法や透視図法を利用した構図が代表的ですね。
遠近法や透視図法とは、物体の立体感や奥行きを表現するための技法のひとつになります。
遠近法は、物体が遠くにあるほど小さくなって、近くになるほど大きく見えるという現象を表現するために使います。
透視図法は、物体が空間に浮かんでいるように見せるために使用される技法です。
遠近法を応用したものになり、立体物の奥行きを表現します。
主に建築や工学分野で使用されています。
動き
画面内に動きがあることで、静止した絵でも動きを感じることができるようになります。
線の流れや、形の方向性、描写の質感などで表現します。
強調
画面の中で重要なものや人を目立たせて、協調することで、見る人の注意を引き付けます。
例えば、大きさや色、形状の特徴などで表現します。
これらの要素を組み合わせることで、いい構図ができます。
ただ、いい構図は常に決まった形式があるわけではないので、実際に絵画などを見た方が勉強になります。
いい構図は、いい作品から学ぶ
構図を理解していないと、いい絵を描くことはできないといってもいいくらいです。
構図を知って、見ることができるようになると、絵画や写真、デザインなどを理解することができるようになります。
構図の勉強で一番いいのは、いい作品と呼ばれるものを見ることです。
人は、知らず知らずのうちに、いい構図を心地いいと感じます。
人気のある作品や巨匠たちの絵画には、必ずいい構図が潜んでいます。
いい構図を自分で作ることができ、見る人の目線や心の動きまでも操ることができるのが、本当の画家や巨匠と呼ばれる人たちです。
まずは、いい作品に触れることが何より大切です。
私は画集を見て勉強しましたが、画集は高いので図書館で借りるといいですよ!
たくさんの名作を見て、心と目を養いましょう!